2017年07月31日

関東大震災の教訓。教訓か?

これは、戦争とは関係ないのだけど・・・

 ぼくの実家は、麻布で「魚勝」という魚屋兼仕出し料理屋をしていましたが、都市伝説のようなものがいくつかあって、その一つが「大地震が来る日は、地面からわき立つような不思議な暑い日だ」というもの。根拠というのが、関東大震災(大正1291日正午)を体験した、祖父や祖母の実感だというから、極めて心もとないデータなのだけど、「とにかくおかしな、妙に暑い日だったんだよ!」と何度も聞かされたため記憶に残ってしまっている。

 こんなことを思い出したのは、このところの東京が余りにも品のない暑さなので、「これじゃ我が家の都市伝説も蒸発しちゃうな」と思ったからなのだけど…伝説に続いて語られた「関東大震災当日」の「魚勝」の様子が、とんでもなくおまぬけだったため、貴重な大地震体験談が活かされていないような気がしている。

 その日、麻布の「魚勝」では、お昼時ということもあり、火を使ってさかんに調理を行っていた。そこに突然突き上げるような振動が走り、ものすごい揺れが始まった。調理をしていた曾祖母は大急ぎで火を消して、家の表へと飛び出そうとしたのだけれど、瞬間、頭によぎるものがあった。「そうだ!このまま店が潰れてしまっては大変だ。貴重品だけでも運び出そう!」

ここまでは、まっとうな思考である。

 そして彼女は、店の中を見渡して、何を思ったか、漬物用の大樽に載っていた50センチ四方はあろうかという「漬物石」を両手でむんずと抱えて、道路の反対側まで運んでいったのだそうだ。言っときますけどね、ごく普通の、灰色の、漬物石ですぜ。地震で店潰れてもぜんぜん平気な…ただの、石。

 地震の後、漬物石を家に戻すため、男が二人がかりで運んだというから、どんだけの重さだったのだろう。

 「地震の時っていうのは、火事場の馬鹿力みたいな力が出るんだね。それにしても、何も漬物石を運ばなくてもいいのにねぇ」と、笑い話で終わってしまうので、肝心の「関東大震災の教え」が何一つ記憶に残らない。

 そこで、子どもの頃のぼくは、勝手にこの話を教訓に置き換えていた。

 教訓:大地震の時は冷静になること。漬物石は運ばなくてよい。

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 石は運ぶものではなく、寝るものです。「石?」
  まさか〜、これはザブトンにゃ。


ラベル:関東大震災
posted by jin at 19:43| 東京 ☀| Comment(0) | ぼくが戦争を嫌いな理由 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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